東京都の市場問題プロジェクトチームから「築地を立て替える案が適切」の報告案が出てきたが、非常に問題が多い状態になっている。
1)豊洲市場は既に完成しており、不安定要因が少ない。これに較べ築地案はこれから計画して取り組むであるから、大部分が未知数であり、今後、大問題が発生する可能性すらある。
2)前都知事の時代に既に豊洲に移転することが決定している。この決定事項を小池知事が覆すと政策の継続性がなくなる。これを許すと築地が完成しないうちにまた次の知事が豊洲に戻したりと収拾がつかなくなる。韓国が政権が替わるごとに混乱しているのと同じ状況になる。
3)「築地を立て替える案」はプロジェクトチームの小島敏郎座長が独断で進めている印象がある。責任がなく、片手間で作業しているプロジェクトチームが計画を出すことには反対である。築地建て替えとなれば、いろいろなことを調整したり、検討しなければならない。とても小島敏郎座長とその仲間だけで対応できるものではない。計画推進は多くの都の専門家が合議して決めるべきである。小池知事の一番の欠点は外部の人間に頼り、豊洲移転に関わった職員を処罰したり、都の職員を信頼していないことにある。このような状態が続けば、都の職員のやる気を削ぐ。多くの優秀な人材がいる都の職員をもっと活用すべきである。
4)豊洲市場の汚染問題も環境基準が厳しい過ぎるだけのことであり、直接的、間接的に健康被害はないと考える。地下水をくみ上げ浄化していけば、汚染度は次第に改善していく。マスコミが不安を煽るから不安になるだけで、マスコミが報道しなくなるとこの問題も落ち着く。
5)ただ、豊洲市場のコスト削減案は検討すべきである。
豊洲市場問題 「築地を立て替える案が適切」の報告案
豊洲市場の問題を審議する東京都のプロジェクトチームの会合が開かれ、「築地市場を建て替える案が適切である」などとする提言を盛り込んだ報告書の案が示されました。一方で、都側から必要な資料が提供されていないため、さらに整理する時間が必要だとして、来月、改めて会合を開き、取りまとめることにしました。
東京都の市場問題プロジェクトチームは、24日開かれた会合で、豊洲市場に移転する案と築地市場を建て替える案を盛り込んだ、報告書の案を示しました。このうち、豊洲市場に移転する案では、開場後に毎年98億円の赤字を計上することになるなどと指摘したうえで、「市場会計は健全ではなく持続可能性もないと判断する」と提言しています。
一方、築地市場を建て替える案では、営業を続けながら、7年間、総事業費852億円余りをかけて建て替えるなどとしたうえで、「すでに建設済みの豊洲市場と比べ、これから計画するので自由度が高いうえ、築地市場の好条件を生かすという観点でも建て替え案のほうが適切である」と提言しています。
ただ、委員からは、報告書の内容について「専門家として納得ができない」など、検討が必要であるとの意見が出されました。プロジェクトチームの小島敏郎座長も「市場当局に提供をお願いした資料が出てきていない」などと述べ、さらに整理する時間が必要だとして、来月5日に改めて会合を開き、取りまとめることになりました。