小惑星衝突危機、そのとき人類は 100m級でも大被害

(朝日新聞から転載)
《新たな小惑星が見つかった。国際天文学連合は「2017PDC」と命名し、軌道計算から、地球に衝突する可能性がある「潜在的に危険」と分類された。NASA(米航空宇宙局とESA(欧州宇宙機関)は、10年後に衝突の可能性があると推定。直径は100~250メートルとみられる。当初4万分の1だった衝突確率は、各国の観測機関の追跡観測の結果、2カ月あまりで1%近くに上昇した。衝突危険エリアは北太平洋から東京、韓国、中国、ロシア、英国北部にまで広がる。人類はどう対処するのか。》

別の衝突ニュースもあります。

2017年に衝突可能性ある小惑星が接近

( BuzzNewsより転載)
NASAが3月5日に小惑星が「人工衛星より近い位置で」地球をかすめる可能性がしれないと発表し話題になっています。
これは「NATIONAL GEOGRAPHIC」が詳しく伝えています。それによると3月5日に地球を接近通過する小惑星「2013 TX68」による最接近の距離が最も近い場合で「静止軌道衛星の高度の約半分」であるといい、衝突寸前ともいっていい位置を通過することから注目を集めているようです。
今のところ地球からどのくらい離れた場所を通過するのかははっきりしておらず、最短で衛星高度の約半分である一方、最大で月までの距離の35倍とされており今回は衝突する可能性はないということですが次回、2017年9月に再度接近する際には地球に衝突する恐れもあるとされていることから仮に地球に隕石が落下した場合、どうなるのかについて知っておいたほうがよさそうです。
「2013 TX68」は今のところ直径30mと推定されており、これは2013年にロシアで爆発した隕石の1.5倍の大きさに相当します。チェリャビンスクでのこの隕石爆発は現地における激しい衝撃音や空中で爆発する様子が車載カメラなどで多数撮影されネットで拡散していましたが、約800万回も再生されている当時の映像記録を見ておくと「2013 TX68」が2017年、地球と衝突した場合のの参考になりそうです。

巨大な隕石が落下したらどうなる?

では、これよりもっとずっと大きな隕石が仮に地球に衝突した場合、どのような影響を受けるのでしょうか。ネットでは240万回再生されている動画「地球に直径400kmの隕石が衝突したら」がよく知られています。これは2004年にNHKが放送したドキュメンタリー「地球大進化~46億年・人類への旅」の中でシミュレートされた映像の一部ですが、番組では地球に衝突した隕石とその回数について最も大きいもので直径400km以上がこれまでに最大8回衝突したと推定、現在の地球に直径400kmの隕石が落下した場合地球がどうなるのかを解説しています。
日本の南1,500kmの太平洋上に時速72,000kmで直径400kmの隕石が落下すると、厚さ10kmの地殻が丸ごとめくりあげられ「地殻津波」が発生。衝突地点を中心に広がる地殻津波は1辺が1kmにも及ぶ破片となって降り注ぎ「地殻津波」によって日本列島も粉砕されてしまいます。
巨大な地殻の破片は高さ数千km、大気圏を突き抜けて宇宙空間にまで達した後、再び地球に降り注ぎます。400kmの隕石が落下した際に出来るクレーターは高さ7,000m、クレーターの直径は4,000kmにも及びますが、これは災害のほんの入口に過ぎません。
落下地点の上空では岩石が気体となり灼熱色に輝く「岩石蒸気」が発生、これが地球全体に広がっていくのです。この岩石蒸気は隕石の落下から3時間後にはヒマラヤに到達。温度4,000度の熱風が風速300mで駆け抜けていき、隕石と衝突してから1日後には地球全体が岩石蒸気に覆い尽くされてしまうといいます。
この岩石蒸気は地球全体を1年近くに渡って覆い続け、高熱で海水は沸騰し蒸発することによって1ヶ月後には太平洋も大西洋も蒸発してしまうそうです。

2013年2月15日に直径17mの小惑星が地球と突入したがその時の被害状況。

2013年チェリャビンスク州の隕石落下の被害


(Wikipediaから転載)
隕石が大気圏を超音速で通過し、更に大気との圧力に耐え切れず分裂するという2つの現象によって発生したソニックブームによって、チェリャビンスク、ズラトウスト、コルキノ、トロイツクなどが被災した。衝撃波は分裂による閃光が確認された後、数分かかって到達した。たとえば南ウラル大学では、閃光から2分25秒後に衝撃波が到達している。特に被害の大きかったチェリャビンスクとその周辺で合計4474棟の建物の窓ガラスが割れたりドアが吹き飛ぶなどの被害が発生した。内訳は集合住宅が3724棟、教育施設が631施設、文化施設が69施設、病院や医療施設が34ヶ所、社会施設が11施設、スポーツ施設が5施設である。 衝撃波によるガラスの破損が起きた範囲は、およそ東から西の隕石の経路に垂直な南北方向に幅の広い形状をなし、南北180 km、東西80 km に及んだ。 これは衝撃波が経路に沿った円柱状の形状を持っていたことを示している。 火球の経路の直下では衝撃波が人間を吹き飛ばすほど大きかった一方、隕石の進行方向へは広がらず被害もほとんどなかった。 チェリャビンスク州知事のミハイル・ユレビッチは、同州全体で20万m2の窓ガラスが損壊したと試算している。同州による試算では、被害総額は約10億ルーブル(約30億円)。また、被災した教育施設は次の平日である月曜日までに修復を完了させると述べた。
また、衝撃波で割れたガラスの破片を浴びたり、衝撃波で転ぶなどして、1491人の怪我人が発生し、このうち311人は子供である。このうち指が切断されるなど、重傷患者52人(うち子供13人)が入院している。また、52歳の女性が隕石に直接当たったことにより頸椎を骨折し、モスクワに搬送された。隕石が直接人に命中するのは非常に稀で、1954年にアン・エリザベス・ホッジスに命中したホッジス隕石など数えるほどしかない。隕石が直接衝突する事による被害は、確認されている中ではこの1件のみである。なお、火球の強い光を見て視力に障害を負った数人は退院している。また、この災害による死者は報告されていない。隕石による広範囲への災害は、ロシア帝国時代の1908年に発生したツングースカ大爆発以来の出来事で、これほどの負傷者を出した隕石災害は前例がない。