将棋連盟の新会長に佐藤康光九段

佐藤康光九段

三浦弘行九段の不正使用疑惑に端を発した事件で、谷川会長が辞職し、佐藤康光九段が新会長に選出された。佐藤康光九段は好きな棋士なので応援したい。
今回の事件で

「対局中に30分以上の離席があった」とする証言は、第三者委員会の調査では「30分以上の離席」そのものが認められなかった。

としているが、この結論では証言に悪意があったとの印象である。棋士仲間でそのように人がいるか疑問であり、離籍時間が長かったことは事実なのであろう。ただ、調査されたときはその証言を引っ込めたのであろう。このような結論を出したことは十分な調査が行われなかったという印象である。
それは、ともかくとして佐藤新会長頑張ってほしいものである。

日本将棋連盟の新たな会長に佐藤康光九段を選出
2月6日 18時15分

将棋ソフトの不正使用疑惑をめぐる混乱の責任を取るとして辞任した、日本将棋連盟の谷川浩司会長の後任に、名人や竜王などのタイトルを獲得したトップ棋士の1人、佐藤康光九段が選ばれました。
日本将棋連盟は去年、対局中に将棋ソフトを不正に使った疑いがあるなどとして、三浦弘行九段を一時、出場停止処分としましたが、調査委員会が不正の証拠はなかったという結論を出し、谷川会長は先月、みずからの体調不良と、混乱の責任を取ることを理由に、任期の途中で辞任することを表明していました。

6日、後任を決めるために東京と大阪で臨時の棋士総会が開かれ、谷川会長と、同じく辞任を表明した島朗常務理事の後任となる常勤の理事の選任が行われました。

その結果、佐藤康光九段と、井上慶太九段が選ばれ、続いて開かれた理事会で佐藤九段が新会長に選ばれました。

佐藤九段は47歳、昭和62年にプロ棋士となる四段に昇段し、平成5年に初めてのタイトルとなる竜王のタイトルを獲得しました。その後、名人のタイトルを2期、棋聖のタイトルを6期獲得するなど、これまでの獲得タイトルは通算13期で、トップレベルの棋士の1人です。

佐藤九段は6日付けで会長に就任して、ことし6月まで谷川会長の残りの任期を引き継ぎ、その後、改めて会長の選任が行われることになります。

佐藤新会長「変えるべきは変える」

日本将棋連盟の会長に新たに就任した佐藤康光九段は東京の将棋会館で記者会見し、「一連の問題では、何より三浦弘行九段とご家族に大変ご迷惑、ご心配をおかけした。今後、三浦九段の名誉回復と将棋界の信頼回復に努めていく」と謝罪したうえで、「第三者委員会で潔白が証明されたので、将棋連盟としても今後の対局の環境を万全に整えたい。三浦さんは4か月以上、対局から遠ざかっているが、対局に集中できる環境を作っていくことが大事だ」と今後の対応について説明しました。

そして、「今回を機に、組織や対局規定など日本将棋連盟を改めて見つめ直し、時代に即して変えるべきところは変え、残すべきところは残す。一人でも多くの皆様に将棋に親しんで頂けるようまい進していきたい」と信頼回復に向けた決意を述べました。

理事の解任が次の議題に

将棋ソフトの不正使用疑惑をめぐる対応を受けて、棋士の間から5人の理事の解任を求める声が出され、日本将棋連盟は、今月27日に臨時総会を開いて議題として取り上げることになりました。

連盟によりますと、改めて臨時総会を開いて理事の解任を議題にするよう求める棋士からの請求が、6日、書面で提出されたということです。

この中で、連盟の正会員である棋士の立場を守らず、棋戦の運営に支障をきたしたほか、説明義務も果たされていないなどとしています。

記者会見で、みずからも解任を求められた青野照市専務理事は「きょうの総会の中で谷川会長などが辞めて、私がなぜ残るのかと質問してきた棋士もいました。辞めろという票が多く出れば私はそれに従う」と話していました。

一方、会見では連盟の会長には外部の人を選任したらどうかという質問も出され、佐藤新会長は、「時代が変わってきていて、現役の人が会長職に就くのは難しいと考えている棋士もいると思うので、今後時間がかかっても、議論を重ねてベストの形があればそちらを模索したい」と答えました。

また、青野専務理事は「連盟の運営については棋士は確かに素人なので、外部の人を呼んだらいいという意見は20年も前から言われてきている。例えばだが、私自身は会長と外部の方の理事長の二本立てで運営ができないかと考えている」などと話していました。(NHKニュースより転載)

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