使い易い三條本家みすや針のクロスステッチ針

京都の河原町三条の近くにある店舗「三條本家みすや針」のクロスステッチ針は非常にステッチしやすい。糸で有名なDMCのクロスステッチ針と比較して、僅かであるが、「三條本家みすや針」の方が糸を通しやすく、布通りもよい。これを使い出してから気持よく作業できるようになった。

クロスステッチ針を扱っている「みすや針」

「みすや針」は四百年の歴史を持つ京都の針屋である。現在「みすや針」を名乗るメーカは複数あるが、どこが本家であるか分からない。ネットでも「三條本家みすや針」と「みすや忠兵衛」の二つがある。

和針であれば両者とも扱っており、同じような品質であると思うが、クロスステッチ針を販売しているのは「三條本家みすや針」の方である。販売力では「みすや忠兵衛」の方で上で楽天市場などでも販売されており、買いやすい。他方「三條本家みすや針」はネット販売も限定的で、少し買い難い。

そこで京都に行ったとき寄り道して買いに行った。店舗は河原町三条の近くと良い場所にあるのであるが、三条通から細い道を通り奥庭に入ると、ほそぼそと店を構えてい状態で非常に分かり難い。

店は奥庭の奥にあり、非常に雰囲気がある。

「みすや針」とDMCの針との比較

今まではDMCのクロスステッチ針26を使用していた。この針も使いやすい針であるが、みすや針の評判がよかったので、一度使ってみた。

DMCのクロスステッチ針26に類似しているのは「みすや針」の中で一番小さい「クロスステッチ針 寸1」である。値段は10本で410円。

両者を比較すると、針の太さは「みすや針」の方が僅かに細く、その分だけ布通りもよい。抵抗感が少ないので気持ちがよい。和針の説明では針の表面に細い縦筋を付けて繊維との摩擦を少なくしているとのことであるが、クロスステッチ針にもその加工が施されているか不明である。

針は細いが糸を通す穴は「みすや針」の方が僅かに広いのでないかと思う。DMCの25番糸が抵抗感なく通るし、糸を通す作業も気分的に楽なような気がする。

DMCにはもっと細い針はあると思うが、細い針になれば、穴も狭くなり糸を通し難いのでないかと思う。

クロスステッチ針は先を丸くして繊維を傷つけないで繊維の間を通り抜けるようにしてあるが、この点でも「みすや針」の方が丁寧に加工されているような気がする。

両者の優劣は感覚的なもので、ブラインドテストすると判らないかもしれないが、DMCからみすや針に変更したとき、僅かな差ではあるが、以上のような点からみすや針の方が使い易いと感じた。